転界

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――――――――――――――― 「あれからどれくらい立った?」 もう時間の感覚が分からないほど、この空間の中にいる。そして何故か死ぬ待て着ていた病人が着る服が昔よく着ていた長袖の黒シャツとジーパンに変わっていた。 僕が此処に閉じ込められてあくまでも予想だが、1週間以上は立っている。 その間腹は愚か喉の渇きすら感じ無い……眠る事すら出来ない。その事実が最初に浮かんだ何者かによる非人道的な実験か何かだと思ったボクの考えを消し飛ばした。 有り余る時間の中で気持ちは落ち着き自分が死んだのは…死んだと確実に受け入れた。 家族や友人、恋人を想ってボクは死んだ。 有り余る時間の中思考し、あくまでも予想だけど此処は天国でも地獄でも無い。 死んで自分と向き合う場所に思えた。まるで 「此処は……僕の…」 『そう!貴方の精神(ココロ)の中ですよ』
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