転界

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一瞬…頭の中が真っ白になった。 アタラシクイキテミマセンカ。 僕の耳が正常に働いているなら彼は確かに…でも?なぜ? 「あの…生き返るてっ事ですか? 漫画や小説じゃあ有るまいし……」 『ええ 信じられないのは解りますが、理由があります』 「理由?」 『ええ、貴方の尋常では無いほどの強い精神力が造り出したこの部屋は【転界】呼ばれ、運命をねじ曲げる力。そして転界を人が長い間それを維持続ける次元の境を漂いながら世界の輪廻から隔離され別の世界の死者の魂が消滅してしまい、その世界のバランスを大きく壊してしまう』 彼は一度言葉を区切り。 『私はそう言った魂を見付け、転界の力を使いその人の魂を導く力を持っています』 「力…じゃあ…転生てっ事ですか?なら、元の世界。地球に」 彼は首を横に小さく振った。 『貴方の魂は既に故郷の世界から……輪廻から外れています。残念ですが私には別の世界へ力を与えて送ることしか出来ません』 胸の中で悲しみが広がる。故郷に帰ることができない。ボクの世界はボクを受け入れることは……。 ボクは眼を瞑る。 胸の奥底にその気持ちを沈め封印する。そして奥底から浮き上がる小さいけれど重たく強い希望。新しく生きる望みを眼を開く。 彼はボクの瞳を真剣な眼差しで見つめた。 『迷いは……無いようですね』 エルスさんは、軽く頷き 。 『貴方を送る世界。異世界は魔法を中心に発展を遂げた惑星…名を《アルセイン》と言います。 また、貴方が好きな能力を二つ差し上げます』
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