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高級マンションの中央玄関の自動ドアから出ると、スッとした秋の冷たい風が真夜中の街にソッと流れる。
眠らない街……
数々の街灯と街の灯りをボンヤリと見つめながら、裸の万札を強く握る。
俺も随分と落ちぶれたもんだ…
ハッ…
暁は嘲笑した。
一年前……眼前に立ち尽くす街にあったホスト倶楽部に暁は…かつてオーナー兼ナンバーワンホストとして燦然と輝いていた筈だった。
とある店から若くして独立をし、最初は全て上手くいっていた筈だったのに……
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