Heavenly White

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ずっと、ずっと 秘密にしていたんだ。 誰にも言わずに… 俺の胸(ここ)に しまっていた。 だって、もう あなたには… 会えないから。 会えない、から… Heavenly White 「この子、可愛くない?」 いつもと変わらない 歩き慣れた通学路。 不意に友人が 携帯を取り出した。 「誰、その子?」 この場にいる全員が、 開かれた画面を 食い入るように 見つめる。 「この間、中学ん時の 同窓会があってさ」 そんな友人の間を縫って俺も画面を見つめた。 「元カノの友達」 口元を緩ませて、 少し得意気に言う その心意は…何故? 「なんか、学校で一番 可愛い子らしくてさ」 「………………」 「番号、交換したんだ」 そういうこと、か… “可愛い”という言葉に俺を含め、この場にいた全員が反応したことは 間違いない。 「ふうーん、で…?」 それが、なんだか こいつの思うつぼ… な感じがして 俺は、わざと冷静に その先にあるであろう 言葉の続きを促す。 「で、いま…なんと 彼氏募集中なんだって」
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