いきなり100年経ったていいじゃない

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大剣が俺の体に届くまえに、俺は体を丸めた。 すると。 ギインッ と金属音が鳴り響き、俺は大剣から弾かれる。 「何っ!?」 弾かれる俺を見ながらスリットが叫んだ。 俺は丸まった体で地面を転がると体を起こし、どこにも異常がないか確認する。 「貴様……、いったい何をした!!」 「何、簡単なことだ」 俺の得意な魔法は変身魔法。つまるところ、斬られる前に俺は身体を鉄へと変身させただけにすぎん。 「これだけで終わると思うなよ!」 スリットにだいたい説明してやると、何だか周りの空気が重くなる感じがした。 きっとスリットが本気を出し始めたのだろう。 スリット以外にもロックもリストもリオウも本気を出すみたいだな。 「……ふぅ」 スリットは目をつぶり、大剣を体の前に捧げるように出し、何か集中し始める。 それに合わせて、リストやリオウが俺を襲ってきた。 「はあっ!」 リオウの手から先ほどよりかなりでかい火球が放たれる。 それは迷わず俺に向けて放たれると思ったのだが……。 「行くぞ、リオウ!!」 「ちゃんと決めてくださいよっ!」
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