いきなり100年経ったていいじゃない

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「さっきから動物型、動物型ってうるさいんだよ!そんなに人型が偉いのか!」 黒竜、もといサクヤが若干キレながらリオウに言う。 「なっ……。貴様が黒竜だというのか!?」 「ああそうだよ!『黒竜の咆哮』!!」 サクヤはリオウに狙いを定め、黒い炎を口から吐く。 炎は地面を熔かしながらリオウを襲った。 「っく!すまないロック」 しかし炎は途中で土の壁に遮られた。 「……『アースランス』」 ロックはリオウを守った壁からさらに土の槍を造り、サクヤへと飛ばす。その数は五。 「そんな槍!」 サクヤの身体は硬く、槍は弾かれるだけに終わった。 「もう一度、こくりゅがっ!?」 サクヤがもう一度黒い炎を吐こうと息を大きく吸い込むが、先ほどまで動かなかったスリットがいつのまにかサクヤの下にいた。 スリットはサクヤが息を吸いはじめたとこで、大剣をサクヤの腹辺りで横に切り付けた。 切れはしなかったが、打撃としてサクヤにダメージが伝わったようで、サクヤは息を吐き、不発に終わる。 「すまない。助かったスリット」 「………かたじけない」 ここに来てまともにロックがしゃべったぜ。
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