プロローグ

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今月に入ってもう五人は殺した。 もう殺すことに罪悪感を抱くことは無くなっていた。 それどころか殺すことが俺の楽しみになりつつあった。 巷で噂されてるバラバラ殺人事件………。 その正体がこんな少年だと知ったら世界の人達はどう思うのだろうか? 初めて人を殺したのは13の時だった。 あれは事故と言っても過言ではないものだった。 数人の年上の大学生ぐらいの歳の不良に絡まれ、殴られ、蹴られたりした。 何故こんなことになったかというと。……彼等はただ町にポツンっと一人で歩いてる俺を好都合と思ったらのだろう。 故にカツアゲをしてきたのだ。 ただ俺はそれを拒否した。 だからリンチされたのだ。 だけどそれが彼等の運のつきだったのだろう………。 衝撃で俺の左目の眼帯がズレ、彼等の死が視覚として見えるようになった。 そして俺が一人の点を突いたのだ。 それだけで彼は死んだ。死んだのだ………。 そして他の奴らも………彼と同じ運命を辿った。 この時に俺は人間の脆さを知った。 それからだ、俺が狂ったのは。 人間の脆さ処か、世界の脆さにも気が付いたんだ。 いつだって空が堕ちて来そうな恐怖心が俺を襲った。 いつだって地が割れそうな恐怖心が俺を襲った。
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