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在りとあらゆる物の死が見える俺だからこそ世界の脆さを知った。
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「ただいま」
声が家の中で響くが、誰からも返事が返ってこない。
当たり前だ、俺は一人暮らしなのだから。
1LDKのマンションに俺は暮らしている。
俺はさっさと靴を脱ぎ、部屋に上がっていく。
そしてドサっと倒れるように部屋の真ん中にあるソファーに寝転んだ。
今俺が着てる服は学生服。黒色のズボンに白のブラウスに藍色のジャケットだ。
「学校の帰りにはあまり人を殺さないようにしてたんだがな……」
仕方ないじゃん……。あんな脆い物なんて………。
壊したくて、壊したくてたまらくなる。
「俺の将来はどうなってるんだろうな?……もしかしたら大量殺人鬼として全世界指名手配されそう……」
うん。ほんまにされてそうで少し怖いな……。
俺は寝転びながらジャケットをその辺に脱ぎ捨て、瞼を閉じる。
今日はもう眠い………。さっさと寝て、明日に備えるとしよう。
この時俺は、この世界で最後の睡眠をとったのだった。
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