精霊が住む世界

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線と点だらけの脆い世界に………。 「あれ?怪我してないね。なんで眼帯なんてしてるの?」 不思議そうに聞いてくるのはいいが、早く眼帯を返してくれ! 俺は少女の手にある眼帯を引ったくろうとするが、俺の視界に映った手は犬のような手?前足?であり、故に少女から眼帯を取り返せなかった。 「どうしたの狼さん?」 俺の行動に不思議そうに聞いてくるが、そんなことより早く眼帯を!? 「眼帯を返してくれ!」 少女は俺の声に驚いたのか、一瞬ビクッと体を震わせた。 そして手に持っていた眼帯を元にあった左目を覆い隠すように着けた。 「………ごめんなさい」 何故か少女はシュンとしていた。 多分だが俺に怒られたと思ってるのだろう。 「いや、すまない。こちらも大人げなかったよ」 俺は少女に謝り、此処が何処なのか聞くことにした。 「それよりここはどこだ?」 「ここ?ここは全精霊の中でも最強に近い力を持った、人型精霊の里だよ。そしてここはその精霊の中でも長の……、私のおじいちゃんの家」 精霊?俺は最初、この少女が何を言っているか理解できなかった。
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