MINA Ⅰ

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もう一人の自分 不良シンの誕生 まず、中学生の不良のやる事などはやってみる 容姿を不良モードに変える、髪を立て服装を崩す さりげない程度で 外見で威圧する不良は、実は大したことがない その大したことないヤツに泣かされているような生徒を 身を守る為だと、グループになってつるむ 対抗勢力や派閥が生まれる 「あのグループが気にくわない」 それだけの理由でもメンバーは増えていく その中で、煙草を吸い、抗争時に 【誰よりも派手に暴れる】 これで伝説誕生 「あの時のシンはヤバかった」 後は勝手に噂話に想像が加わり、モンスターになる 楽しいばかりじゃない 他校との喧嘩の時は伝説の強さを再現しなければならなかったから 流石に両親も、息子のシンが頻繁に怪我を負うので、シンが不良となった事に気づくのだが 共働きでいつも家にいなく、深く干渉してこない親だった シンの心の闇を深めた原因の一つは、この親の干渉の欠乏 親の育て方を疑いもせずに純朴に育っていたら 中学で【人より勉強が出来た事】 それがマイナスに作用 何を信じて良いのか判らなくなった その時 「中学では我慢我慢 将来、役立つんだもん」 なんて思えなかった 不良相手に、ペンでは勝てません 心の分裂、二重の意識… いつの間にかシンは 修羅のシン、修羅伝説シン 略されて 【伝説のシン】という名で呼ばれるようになっていた
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