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……どうする。どうする俺。
ちらっと久保田を見ると、俺の様子がそんなに哀れに思えたのか、気の毒なものを見る目をしていた。
……うん。実行するか。
こんな久保田に遠慮する必要はない。俺の人生の汚点は、久保田を殺害することで解消するとするか。
「く~ぼた!」
「へ?な、何?……えーっと、ホントに何してるの?望月」
俺ができたのは、腕を握って至近距離に寄るくらいだった。しかも顔が引き攣ってるから、メンチを切っているようにも見えるというこの悲劇。
無理!絶対無理!これ以上は無理!!これで駄目なら俺は死を選ぶ!!
ああしかし、こいつやっぱイケメンだな。困っててもイケメンだよ!ちくしょう、俺は何を言ってんだ!?
「……あれ?望月……雰囲気変わった……?」
「はぁぁ!?変わったのは髪の毛の長さとシャンプーとコンディショナーとボディーソープと洗顔料と服だけだっての!」
「でも……何か、俺今の望月すごく好き」
髪の毛が伸びて、なおかつサラサラというのの何がお気に召したんだろう。俺は1ミクロンも嬉しくねぇよ。
「うん。落ち着け久保田。お前今タピオカに囲まれてんだから、おかしくなる要素ねぇだろ」
「……あのさ、望月」
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