Ⅰ―シブヤ王国

3/8
前へ
/46ページ
次へ
今日、彼女とデート。俺的には、どこでもよかったのだが 彼女、ハルカの希望によって、シブヤになった。 そして、俺は今 待たされて居る…。 5分くらいなら、構わない。 2時間も!!これは…。 うん。そうだな、約束をすっぽかされたんだろう。 『はー…。』 しょうがなく、帰る事にした。 ケータイを取出し、ハルカに電話をかけた。 プルルルルル―――…。 しばらくの間、呼び出し音が鳴る。 『お客様のおかけになった番号は、現在電波の…』 (留守番か…) ケータイをパチンと閉じて ポケットにしまった。 ハルカは、いつもなら 遅刻なんかする子じゃない。 たいてい待ち合わせの5分前には来る。 今日に限って珍しいな…。 俺に愛想つかしたか? そんな事を考えながら 街の中心の交差横断歩道を渡ろうとした時だった。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加