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天乃橋(あまのはし)市と名前が付けられている、星渡学園がある街。そこは、中学高校大学と、教育環境の整った学生の街だ。
秋の今は、カッターシャツの学生とセーターを着た学生が入り交じり、その間に学ランやセーラー服がチラチラ見られる独特の雰囲気を醸し出している。
金木犀の香り漂う天乃橋の街を、ギターを背負った由宇は闊歩していた。
「ったく、何であんな奴に反省文書かされなきゃなんないのよ…」
イライラは絶頂。背負ったギターが激しく揺れている。
すれ違う人々も、由宇の苛立ちを知ってか知らずか、少し遠巻きにしている。ように見える。
最高値をマークしそうな苛立ちを纏い、由宇は街を闊歩する。やがて由宇の目に『流星楽器』と書かれた看板が見えてきた。
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