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「神威さん!」
隣の四組から聞こえてきた声に、由宇ははっと目を見開く。
「やば、風紀だ…」
何をするか考えるまでもなく、由宇は教室に飛び込む。間もなく、派手な足音が近づいてきた。
「神威さん、いい加減にしないと反省文書かせるよ!」
男子の声。
由宇は直接見たことはないが、声の主は隣のクラスの風紀委員、苑宮悟樹(そのみや・さとき)だという。
触らぬ神に祟りなし。
由宇は教室の隅に隠れ、廊下を歩く悟樹をやり過ごすことにした。
しかし、そんなことで始末出来るはずがない。
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