第一章、破壊神と呼ばれし彼女。

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放課後。 何だかんだ言っても、行かずにいて二度目の呼び出しを食らうのも嫌だと、由宇は渋々と三階に向かった。 星渡学園の校舎は、新しい順、もしくは校門から近い順にAからDまで、全部で四つある。校舎に囲まれるようにして緑化された中庭と、C棟の近くの時計塔がやたらと目につく。 由宇達二年生の教室があるA棟の三階、そこに一つだけある空き教室。その教室には、原稿用紙を携えた悟樹が待ち構えていた。 「遅かったねぇ」 教室に入るなりそう言われた由宇は、ややムッとした表情で声の方を見た。 「掃除だったのよ。仕方ないでしょ」 「掃除かぁ。それなら、仕方ないよね」 悟樹の姿を見た由宇は、目が飛び出そうなほど驚いた。風紀委員なんて真面目そうな役職に就いているのだ、さぞかし生真面目そうなツラしてるんだろうな、そう思っていたのだが。
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