第五章(3)

13/13
919人が本棚に入れています
本棚に追加
/242ページ
僕達は、ハルキが撮った写真を見て、 やっぱりなと思った。 次に僕が今日見つけたノートについて、 新しい発見がなかったことを告げた。 僕達は今日わかったことを、一つずつ整理していった。 そんな時だ。 僕の携帯電話が鳴り出した。 画面には「マキ」と表示されている。 「もしもし。タケル? 今話しできる?」 「うん。どうしたの?こんな時間に。」 「実は今、予備校の帰りで、 家の近くの駅のホームにいるんだけど、 さっきT駅のホームに、 アキラとリエがいるのが、 帰りの電車の中から見えたの、 私は降りる駅じゃないから、 そのまま電車に乗って、 今にいたるんだけど、 こんな時間にあの二人が一緒に、 T駅にいるのが気になって。 もしかしてあの二人、 学校に向かったんじゃないかしら。」 T駅はうちの高校の最寄り駅だ。 こんな時間に、あの二人が、学校に行く理由があるとしたら……。 僕の脳裏に、最悪の光景が浮かんだ。
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!