第五章(3)

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机の中や、ロッカーの中にしたって、 しまっておいた教科書やノートに落書きされたり、 ごみ箱に捨てられたりされたのよ。 交換したノートの保管場所ってどうしたんだろう?」 確かにミナの言うとおりだ。 ノートの存在ばかりに目を取られ、 ノートがどうやり取りされていたのかまで、 気にしていなかった。 「うーん。 やっぱり、みんなに気付かれない場所に しまっておいたんだろうけど、 学校にそんな場所なんてあるかなぁ。」 ハルキは腕組みをしながら、ノートについて考え始めた。 それからしばらく、 僕達は二人がどうしていたかを考えた。 二人しかわからない場所、 みんなに気付かれない場所、 そう考えていた時、 僕はあることを思い出した。 ショウタとナオミがよく行っていた場所……。 「図書室だ!!」 僕は思わず叫んでしまった。 「図書室?」 「そう。二人がよく行っていた場所なんだ。
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