第五章(3)

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次の日の昼休み、 僕達は、 二人が使っていたであろう、 ノートの隠し場所を探した。 今さら、ノートをどうしていたのかを知っても、 亡霊に近付けるとは思ってはいない。 ただ、僕は何のために、 二人が図書室をよく利用していたのかを知りたかった。 二人の図書室を使用した関係が、 恋愛絡みではなかったことを 証明したかっただけなのかもしれない。 「うーん。 やっぱり、本と本の間にノートを挟むって隠し方だと、 無理があるかも。 誰かに見つけられてしまうかもしれないわね。 誰かの忘れものとして、 図書カウンターに届けられちゃうかもしれないし。」 「本の中に挟んだとしても、 その本が借りられてしまったらアウトだ。 絶対に借りられない本なんかがあれば別だけど。」 ミナとハルキが、本棚の周りをうろうろしながら、 小さな声でつぶやいた。 「だったら、難しい本ならあまり借りないんじゃない? 分厚い本とか?」 ミナがそう言った時、 僕はある本が目に止まった。
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