第六章(1)

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「マキ!!電話ありがとう。 これから学校に行ってみる。」 「私もこれから二人を追いかけるわ。」 「わかった。でも、もう夜遅いから気をつけて。」 「わかったわ。じゃあ、学校で会いましょう。」 僕は電話を切ると、すぐに二人に事情を話し、 ハルキの部屋を出ようとした。 「ちょっと待てよ、タケル。どこに行くつもり?」 ハルキが僕を呼び止めた。 「もちろん。学校に行くために、 急いで駅に向かうよ。」 「それじゃあ、時間がかかりすぎるよ。 待ってて。 父さんにお願いして、 車を出してもらう。 ここからなら、 電車を使うより、車で行ったほうが、 学校には早く着くから。」 そういうと、ハルキは部屋を出て行った。 ここまできて、ゲームオーバーなんかにしてたまるか。 やっと正体が掴めてきたんだ。 僕は、はやる気持ちをなんとか抑えて、 ハルキが戻るのを待った。
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