第六章(1)

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すぐにハルキは部屋に戻ってきた。 そして、 「車を出してもらえることになったから、 二人ともすぐに車に乗って。」 と言った。 僕達は急いで車に乗り、 学校に向かった。 車内で僕は、 二人が早まらないで欲しい。 それだけを願った。 そして、しばらくして、 車内から学校が見えてきた。 僕は車の窓から、 真っ暗なはずの学校に、 明かりがともっている部屋があることに気付いた。 もうすぐで学校というところで、 信号が赤になり、車が止まった。 僕はいてもたってもいられなくなり、 「ここから走っていきます。」 と言い、車から降りた。 僕が校門の近くまで行くと、 門の前に、 マキとハヤトがいることがわかった。 「マキ!!ハヤト!! 二人は?」 「わからない。 もしかしたら、学校じゃないところに行ったのかも。 門も閉まったままだし。」 「でも、さっきどこかの教室に電気がついているのが見えたよ。」 「タケル!! 2年A組だよ。」 ハルキが僕に追い付いて、そう言った。
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