プロローグ

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「なぁ、君から僕はどう見えていたんだ?」 タケルはショウタの墓に花を供えながら、小さくつぶやいた。 年が明けたばかりの1月。 冬休み最後の日に、僕は何度目かの墓参りに来ていた。 ショウタの墓に花を供えた後、更に奥へと歩いていき、ナオミの墓の前に来た。 「ごめん。何もできなかった僕を許してほしい。」 心の中で何度も誤りながら、花を供えた。 高校2年の夏、ショウタとナオミは学校の屋上から飛び降りた。 イジメを苦にしての自殺だった。 僕はこんなことで許されるとは思っていないけど、何もせずにはいられなかった。 いつになったら心の整理が出来るんだろう。そんなことを思っていたあの頃、あの事件が起こった。 そう、2年A組全体を巻き込んだ、罪悪感について考えさせられるような事件が。
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