第一章(3)

6/8
前へ
/242ページ
次へ
「でも、家族なら自分達の手で、イジメた人達を殺したいって思うんじゃないかしら。 それに、復讐の様子を写真で確認するだけですませるかしら。 写真だけなら、本当に指示に従ったのか、わからないんじゃない? ごまかすことだって可能だわ。」 ミナが考えをまとめるように、腕を組みながら言った。 「確かに。 そうなると、メールの指示に従っていることが確かめられる人物ってことになるけど…。」 タケルがそう言うと、シュウイチが意見をまとめた。 「結局、今わかる情報だけじゃ、少な過ぎるな。 亡霊とは良く言ったもんだ。 正体がつかめそうで、つかめない。」 「でも、これだけは言えるわ。 このゲームには、何か強いメッセージが隠されているって。 アキラとリエに強い恨みを持っているのは、もちろんだけど、それだけじゃない気がする。 約半年でクラスメイト全員の、人には知られたくない秘密を調べるなんて、普通は出来ないもの。 探偵を雇って調べたにしたって、すごいお金がかかっただろうし。」 マキが続いて考えを述べた。
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!

920人が本棚に入れています
本棚に追加