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「じゃあ、こうしよう。
みんなでショウタとナオミに関する情報をできるだけ集めて、
また10日後、放課後にクラスに集まろう。」
僕は10日後、再度集まることを決め、今日の話し合いは解散となった。
僕は、今日話し合ったことを、一つ一つ確認しながら、家に向かっていた。
すると、後ろから僕を呼ぶ声が聞こえた。
「タケル。一緒に帰ろう。」
ミナだった。
ミナとは家が近く、お互いの母親が友達同士だったということもあり、昔から仲が良かった。
ただ、仲が良かっただけに、僕の過去の出来事をよく知っていた。
そのせいだろう。
あの事故以来、僕は少しミナが苦手だった。
ミナが僕に気を使ってくれていることが、わかってしまうからだ。
誰にも同情されたくない。
どうせ僕の気持ちなんて、誰にもわからないのだから。
重い雰囲気の中、沈黙がしばらく続いた後、ミナが口を開いた。
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