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「アリスや!アリスや!」
お爺ちゃんの声で、あたしは目を覚ました。
窓からは朝日が射し込んでいた。
ありゃりゃ…宿題やってて机で寝ちゃった。
「アリスや!急がないと遅刻するぞや!」
お爺ちゃんの声が大きくなる。
へっ?遅刻って……今は…
あたしは上体を起こして時計を見る。
8時30分……
「……………」
止まる時……そして……
「完っ璧に遅刻だぁぁぁ!」
あたしは絶叫して部屋を飛び出した。
そして、金髪の髪を整えながら急ぎリビングルームへ。
「お爺ちゃん!何でもっと早く起こしてくれないの!?」
「ワシはちゃんと呼び続けたぞや、起きんかったアリスが悪いぞい」
白髪で、ちっちゃくて、お鼻でっかちのギーグお爺ちゃんは目玉焼きを皿に盛り付けながら、呆れたように言った。
「呼び続けるんじゃなくて、起こしに来て欲しかったよ!」
あたしはいつもリビングルームに常備置いてあるガスバーナーでパンを焼き、椅子に座って目玉焼きをパンに乗せる。
「ガスバーナーはパンを焼く為の物じゃないぞい…」
また呆れたようにお爺ちゃんは言う。
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