September

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「あ、入った。入った」 ガチャリとドアが開く音がする。 「すみません。 ここなら恋愛相談できると聞いたので…。」 男の声。 「おぉ!君は確か、テニス部の!!」 「あ、はい。テニス部の池田です。」 「おぉ、凄い。話に聞いていたけど、噂以上にイケ面だぁ。」 「い、いや、僕はそこまでではありません。 周りが煽(アオッ)ているだけなんで…。」 「腰が低いなぁ。まぁまぁ、座った。座った。 んで、相談って何? やっぱりストーカーとかかな、かな?」 ガタッと椅子が動く事。 「それとは違います。 ストーカー自体、根も葉もない噂です。 好き勝手に周りが騒いでいるだけです!」 「ん~、あながち有り得ない話だと思うんだけどなぁ。 えっ!?それじゃあ、何?まさか、W告白?」 「違います!! なんで、貴女は僕が好かれていると思うんですか!! 逆ですよ、逆。」 「ん?逆とな?」 「はい…。実は僕、好きな人が…できたんです。」
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