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ガチャリとドアが開く音。
「愛園いる~?」
明るい少女の声。
「あっ、待って…。」
ゴソゴソと何かをビニール袋に詰める音。
「おう、古川さんじゃん。会いたかったよ。」
「あっ、ちょっ…、いきなり抱き付かないでよ。」
「よいではないか、よいではないか。
この憂い奴め~。」
「もぅ、ジャンプしないと届かないなら、頭撫でなくてもいいのに。」
「むふふ、いちいち照れる古川さんはカワイイな~。どうだい、家に来ないか?」
コトリと軽い人間が着地する音。
「嫌よ。愛園の家に行くのは、知らない男の家に行くのと同じだもん。」
「わふぅ。愛の伝道者としてはショックよ~。」
「何を言うか。…もう、アンタが部を立ち上げれたのが今でも不思議なくらいよ。」
「信じなさい。これが現実なのだ。
まぁ、私一人じゃあ何もできなかったけどさ。」
「あっ、そのことなんだけどさ。
その…恋愛相談…しても…いいかな?」
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