プロローグ

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日が赤くなり始め、夕方という空気を作り始めた頃、いつものように鳴り響く音。 キーンコーンカーンコーン… 「はあ…やっと終わった」 オレの名前は中田涼(なかた りょう)。白木(しらぎ)高校の2年生で、部活はテニス部。勉強はまずまずで、普通の高校生だ。 「さて、部活行こっかな~」 「中田~、日直の仕事忘れるなよー」 担任の室井先生だ… テニス部の顧問でもある。 「あぁー、忘れてたー」 「お前いつもサボるんだから、ちゃんとやれよ!」 「へーい…」 たるい… めんどうだ… 「手伝うよ♪」 「お!マジで? サンキュー、春夏♪」 島田春夏(しまだ はるか)。オレといつも一緒にいる人だ。目がキレイで顔と性格はいいけど、頭がちょっと… 「いいってこと♪ そのかわり後で図書室行こ☆」 「なんで…?」 「勉強教えてほしいなぁー、なんて思ったりして」 春夏はいつも勉強を聞きにくる。今日はマンツーマンで教えてほしいのかな? 「今から部活なんすけど…」 「そこをなんとか!」 「ん~…わかった、今日だけだよ」 「ありがとー♪」 今日は部活行けそうにないな…
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