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ある日の昼下がり。
世界は西を流れるオイルの川から、東にそびえる一番高い鉄クズの山までの間にあった。
その中でダミが出来ることは歩くこと、座ること、物を拾うことくらいだった。
いつも朝から夜まで意味も分からぬままにガラクタを集めて、何かを作るフリをしていた。
今日も今日とて同じことの繰り返し。
それが彼の存在する意義であり、意味であり、意思だった。
『昨日は……もう覚えてないや。今日は何を作ろう』
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