始まりは叫びと共に

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『また逃げてきたんですって?』 『違うわよ、化け物様が気に入らなかっただけよ………食べられなかっただけましだわ』  ここは森にひっそりと佇む村。  一年前までは何の変哲もない、平和な村だった。  しかし、物語は小さな男の子から始まった。  男の子は森にある小さな祠を見付けた。  ちょっとした好奇心でその祠を触ってみた。  するとまるで砂で造ったかのようにサラサラと崩れ落ち………  ニメートルを超すかのような巨体の化け物が、姿を現した。  男の子は悲鳴をあげて村へと走った。  化け物はそれを見て男の子の後へと続く。  村に帰った男の子の話を聞いた大人達は蒼白になった。  そして………間もなくしてその化け物は現れた。  女は阿鼻叫喚に泣き叫び男は手に持てる武器を持って化け物と対峙した。  しかし力の差は歴然としたもので、死者こそいなかったものの酷い状態だった。  
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