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次から次へと村を出て行く娘達に『お前で最後にするんだ』と村皆で祈るように言うが、それを裏切るように娘達はことごとく帰されるのだった。
元々、そんなに多いわけではない村に娘はそんなにいるはずもなく…………
『お前が村で一番最後の娘なんだ………』
『分かってます、村長』
ついに村で最後となった娘が行くことになった。
『お前には行かせまいと思ったんじゃ、しかし…………』
村長と呼ばれた白髪の老人は悔しそうに唇を噛む。
その隣でやり切れないという表情で穏和そうな女性が立っていた。
『貴女はここの出身じゃないのに………』
そう、今から化け物の元へ旅立つ娘は二年前に森で倒れているところを発見されこの村に連れて来られたのだった。
しかも二年前よりも昔のことは覚えていない。
『ですが私の記憶にはこの村での楽しかったことしかありません。あの時、助けて頂いたお礼が出来るのなら私は喜んで………』
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