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毎日が充実している。
今日もいい天気だ。
適度に刺激のある、平穏な日々。
この前は、チンピラを撃退したしね。
これから、その時親しくなった沙希ちゃんとショッピングだ。
待ち合わせ時間より随分早く着いたから、ベンチに座って休む。
ここは広めの公園で、日曜日ということもあってか家族連れが多い。
向こうから、若い夫婦が間に男の子を挟んで歩いてくる。
男の子は両親と手を繋いで、楽しそうに笑っている。
微笑ましい光景だ。
自然と口元が緩んでしまう。
親子が通り過ぎる時、男の子がこちらを見ずに、しかし確かにこちらに向けて言葉を発した。
?「貴重なデータをありがとう、佐藤粋壱クン♪」
ハッとして振り向くと、そこに男の子はいなかった。
若い夫婦が2人で手を繋いで歩いているだけ……
沙「あ!牡丹(ぼたん)ちゃ~ん!」
遠くの方から沙希ちゃんの声がした。
・・・
アタシに向かって手を振りながら走ってくる。
佐藤牡丹「沙希ちゃん……佐藤スイイチって誰か知ってる………?」
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