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なるべく目立たないように駅まで歩く。
道にはかなりの人が歩いているので、オレは服の汚れが恥ずかしくて路地に近い所を選んで歩いた。
粋「…………ん?」
こちらを見る視線に耐えながら黙々と歩いていると、何かが視界の端に映った。
そこは薄汚れたゴミ捨て場。
普段なら目にも留めないその場所に、それはあった。
粋「選択……スイッチ?」
手のひらサイズの紫色の箱には、それだけが書かれていた。
何故かとても興味を惹かれ、拾い上げて手にとってみる。
既に自分が汚れているせいか、躊躇いもなくゴミを触ることができる。
恐る恐る開けてみると、中には書いてある通りスイッチと小さな紙が入っていた。
3センチ角程の黒い立方体に赤いスイッチがついている。
その上には誤作動を防ぐ為か半透明のカバー。
粋「取扱い説明書……?」
付属の紙には次のように書かれていた。
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