居場所

2/6
前へ
/12ページ
次へ
この世界にいると息が詰まる。 理由は簡単だ。 俺が羽生家(はにゅうけ)の次期当主で期待されているからだ。 だから俺は外でも中でも次期当主として相応しい 振る舞いをしなければならない。 ―馬鹿馬鹿しい。 ―どうでもいい。 そんな感情が渦巻いてはいるが表には出さない。 出せない。 「いっそ、違う世界にでも行けたら良いのに…」 ―どうせ行くなら、ゲームとかマンガに出てくるような世界がいいな…… 「ハハッ。なに痛いこと考えてんだろう……はぁ、少し寝てから勉強しよう」 そうして俺の意識は眠りに落ちた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加