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この世界にいると息が詰まる。
理由は簡単だ。
俺が羽生家(はにゅうけ)の次期当主で期待されているからだ。
だから俺は外でも中でも次期当主として相応しい
振る舞いをしなければならない。
―馬鹿馬鹿しい。
―どうでもいい。
そんな感情が渦巻いてはいるが表には出さない。
出せない。
「いっそ、違う世界にでも行けたら良いのに…」
―どうせ行くなら、ゲームとかマンガに出てくるような世界がいいな……
「ハハッ。なに痛いこと考えてんだろう……はぁ、少し寝てから勉強しよう」
そうして俺の意識は眠りに落ちた。
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