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私が顔を上げると、そこに立っていたのはやはり子供で、年齢は見たところ、多分6歳か7歳くらい。
Tシャツに短パン姿というまさに子供の男の子スタイルで、にやにやと笑いながら私を見ていました。
「お姉ちゃん」
彼はもう一度、そう言いました。
「あら、どうしたの? 見たところ、私の知り合いではないみたいだけど。あなたは?」
私はそんな感じで、出来るだけ可愛らしく見えるように首を傾げながら答えました。
私は幼い頃から、少しでも仕草や言動が他人から見て、可愛らしく見えるように努力しています。
何故かというと……いいえ、それはまた後で説明するとしましょう。別に構いませんね。順番というのは大した問題でもないでしょう。
「うわああ! 鬼だああ! 逃げろおお!」
そう叫んだかと思えば、彼は走り去ってしまいました。
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