第1章

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「そう、かな……? 今日はきちんと……ご飯、食べたよ?」 「残したんじゃねぇのか? 出された物はしっかり食べろよ?」 「残してない、よ……?」 「でも、何か《白い》んだよなぁ……」 「うふふ、もともと……じゃないかな」 あー、と、心炎は納得したように声をあげた。 彼は華の近くに寄ると、傍らにある椅子に座る。 布団のかかる彼女の下半身に目を向けた後、心炎は華の顔を見た。 「調子、どうだ?」 すると、彼女は「うん……」と小さく頷いた。 「リハビリ、始まったって……言ったよね……?」 「あぁ、おとといからだろ?」 「うん……。順調、だよ……」 「ま、まだ2日しか経ってねぇだろうがっ!」 「うふふ……。でも、楽しいよ? また、歩けるかも……知れないんだから、ね……?」 「――……っ」 その言葉に、心炎は一瞬顔を歪めた。 とても――……苦しそうに。 華が病院に入院している理由。 それは、彼女が心炎のせいで、『下半身不随』になってしまったからに他ならない。 .
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