再会

9/12
前へ
/35ページ
次へ
翌日。 智美は街に出て、荷物を抱えてカフェーに向かっていた。 「おーい、智美殿ー!」 「あら、鋼さん。 まだ刀差してるの?」 「当たり前だ! 刀は武士の魂だからな!」 鋼は帝都が崩壊した後も、彼の冒険に何度も同行している。 ここで出る゙彼゙は大神大尉の事ではない。 冒険家の七瀬の事である。 智美は鋼と軽く言葉を交わした後、カフェーに急いだ。 カランカラン… 智美がカフェーのドアを開ける。 「いらっしゃいませ! あら、智美さん。」 「秋生ちゃん、大神大尉を見なかった?」 「大神大尉ならもう来てるわよ、ほらあそこに。」 窓際の二人用の席に座り、大神少佐は外を眺めていた。 智美が来たのに気付いていないようだ。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加