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陸軍総司令部の玄関には以前、大神の部下だった兵士が出迎えに来ていた。
「大神大尉、お久しぶりです。
北海道での任務ごくろうさまでした。」
若い兵士は大神大尉に敬礼する。
「君は確か森盛二等兵だったな。
久しぶりだね。
昇進できたかい?」
森盛はにこやかに笑い、
「おかげさまで、今は上等兵に昇進できました。
二等兵時代に大神大尉にしごかれたお陰ですよ。
任月少将がお待ちです。
案内致します。」
森盛に連れられ、少将の居る部屋に案内される。
コンコン…
「入れ。」
森盛はドアを開け、
「失礼致します。
任月少将、大神大尉と有田伍長をお連れしました。」
任月少将は帝国新聞を読みながら、煙草を吸っていた。
「お久しぶりです、任月少将。
大神大尉、有田伍長、ただいま北海道から帰還致しました。」
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