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「フン、貴様らか。
北海道では二人とも、よく働いたそうじゃな。
総司令部から昇進命令が出てのう。
大神大尉は今日より、少佐に昇進、有田伍長は軍曹に昇進じゃ!!」
「はっ、ありがたきしあわせでございます。
これからも大日本帝国のために粉骨砕身する所存であります。」
大神大尉、改め大神少佐、有田伍長改め、有田軍曹は深々と礼をする。
「もう、有田軍曹は下がってよい。
大神少佐に話があるんじゃ、さっさと出ていかんか!」
任月少将に促され、有田軍曹は席を外す。
「さて、大神少佐。
貴様は北海道で軍の改革を唱えていたそうじゃな?
」
「はっ、北海道ではそれで一定の成果を出しました。
帝都や大阪などの大都市にいる軍にも改革を行えば、兵や将の質も上がるかと思われます。」
「それを撤回せい。」
「何故ですか?
一定の成果を………」
その刹那、任月少将は懐からピストルを取り出す。
「ワシが撤回せよと言っておるのじゃ!!
貴様、上官に逆らうのか!?」
「…………………」
二人の間に沈黙が流れる。
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