第1話「表と裏の世界」

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ここ、日本の裏社会には二つの宗派がある。 一つは『東洋派』、もう一つは『西洋派』。 この二つの宗派は影から日本を守ってきた。 『東洋派』というのは日本の武術や剣術、陰陽術などを使う派閥のこと。 『西洋派』というのは海外の魔術を操る派閥のこと。海外といっても、基本的にヨーロッパ付近。 しかし、『西洋派』に関しては、海外の魔術に限らず、力ある者を勧誘している。 簡単に言えば強けりゃ良いってやつだ。 まあ、この二つの宗派がどのようにして、日本を守ってきたかと言うと・・・裏社会で。 麻薬や大麻の密売、政府の裏金、逃亡中の犯人の調査及び取り押さえ、脱獄中の犯人の捜索等々・・・。 様々な依頼を受けて、それらをこなしていた。 で、かつては二つの宗派での争いが絶えなかったって話し。 何故かって?そりゃ・・・あれだ。金だよ金。マネーだ。 依頼の中には宗派直々のものもあるが、ほとんどが日本政府からのものだ。 依頼をこなせば、当然それなりの報酬がもらえる。 だが、宗派は二つある。日本政府もどちらに依頼をすればいいものかと悩んだ訳さ。 一時期はどちらかの宗派に依頼が片寄った時もあった。 もちろん、どちらの宗派も意見が合致。 『宗派は一つで十分だ。』と。 ・・・ってな理由で、争っていた訳さ。 因みにこの争いは結構長く続いていたって聞かされている。 ざっと・・・ウン十年くらいかな?
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