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小さなとある村に、多くの名の知れた魔狩り者たちが集まっていた。
その理由は一つ。この村の森の中にいると言う魔、ヴァンパイアを狩るためだ。
魔狩り者とは書いて字のごとく、魔を狩る者のこと。
魔狩り者は様々な土地を回り魔を、例えばヴァンパイアやモンスター、悪魔などを狩っている。今の時代、人の負の感情が意思を持ってしまった世界では欠かせない職業だ。
しかしながら、なるにはそれ相応の覚悟がなくてはならず、数はそこまでいない。
故に、数少ない魔狩り者が一ヶ所に集まることはほとんどなかった。
なのにこれ程の数が集まったのは、狩るヴァンパイアが強すぎるからだ。
「おい、お前」
「・・・何だ?」
魔狩り者達の中で小さないさかいが起ころうとしてる。
「此処はおめぇみたいな貧弱なガキがきていい所じゃ無いんだよ」
肩に2メートル近くある斧を担ぎ、顎に無精髭を生やした背の高い大柄の男が、一方的に若い青年にけしかけていた。
「・・・」
青年は、呆れたように男を見上げる。
周りには、他の魔狩り者達が面白い見物を見るように、二人の周りを囲んでいた。
「はっ、んだぁ?その目はよぉ。けんか売ってんのか!?」
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