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3D→2Y
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「もう二度とオマエには会えないと思ってたね、おれは」
クック、と喉を鳴らしてサンジは笑った。長くなった髪と、逆になった分け目。年月が経ち多くなった顎髭に、新たに伸ばした鼻の下の口髭。実年齢よりも年上に見えるのではないかなど、サンジは自信を持っているがゆえ気にしない。地獄から帰還した、などと言って今のサンジは上機嫌なのだ。
「…約束は守るためにあんだろうが」
馬鹿にすんじゃねェ、とゾロは少々バツが悪そうに呟いた。少し伸びて後ろに流された髪。変わらない緑色の腹巻きに変わらない三刀流。大きな縱傷が入った左目は開かれることはもうないのかもしれない。しかし本人は気にしていないのであろう、サンジと再会した時も巨大ガレオン船をぶった斬って、相も変わらずなのだ。
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