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緑「うわぁ…っ…、いや、やー…」
こんなんで外出られへんよ……!
てか何でナース服なん?!
ヤス言うてなかったのにぃ…っ、
……たぶん、誰かのイタズラやぁ…。
ちょっとピンクのナース服はのっぽな僕が着たからか丈がめっちゃ短くて
足がスースーする。
そんでせめてもの白いニーハイソックス…?を穿いてみたけど…
太もも見えてるやんかぁーッ……!!!
ちょーたぷたぷなお肉がニーハイソックス…?に乗っかって、更に『デブですよ』オーラが全開っ…。
……こ、んな…コスプレ姿…ッ、
亮ちゃんの前で…晒せへんよ…!
鏡に映る自分の姿に顔が真っ赤になって
汗が流れ出る。
必死にナース服の裾を引っ張って生地を伸ばそうと頑張って、…挫折。
変にお金かけるから生地がめっちゃ丈夫やんかッ…!!
だから仕方なくナースキャップを顔隠しの為に被って、用意されてたクリーム色のカーディガンを着た。
その時―…、更衣室の外からもう一度、銃声が聞こえてきた。
緑「え?!!……………ゴール、?」
てかそれしかないやん…!!
誰かもうゴールしてもうたってこと?!
ちょ、…っめっちゃ早いよ!
ぼ、僕まだ勇気出ーへんのに…っ。
でも今行かなかったら
皆が心配し始めて…
しかも1人で走る事になって…
皆から逆に注目されて…
笑われて…
…そんなん耐えられへん…!!!!
嫌や!絶対イヤッ…!!!
今行った方がええねん!
今行けばちょっと恥ずかしいだけで済むんやから!
後から行った方が絶対恥かくもんッ!
……ッよし。
皆の方は見ないように無視して
走ってゴールして早く着替えれば大丈夫や…。
痛すぎるほど早い鼓動を何とか落ち着かせて、震える手足を動かした。
目の前の取っ手を掴み、前へ押したら…
全力疾走やぁあー!!!!!
誰も見てませんように…
皆が僕の存在を忘れてますように…
イジメられませんように…!!
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