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「それでは、準備が整ったようなので、今から始めます。尚、実技試験を終えた方はその場で解散となりますので、忘れ物にはご注意ください。
……ではまず、二番から十番の方、どうぞ試験場へ進んでください」
五人の受験生が一度に呼ばれ、真剣な面持ちで、試験官の後に続いて扉の外へ踏み出していく。
一気に五人が呼ばれた事に、アクアは少し焦った。このペースだと、順番が回ってくるのが案外早いかもしれない。
本番前の張り詰めた空気が好きな人はまずいないものだが、アクアも例外ではない。早く回ってくるだろうとは思いつつも、じっとしていては落ち着かないので、動き回って体を温めながら待つことにした。
四十分ほど経過し、迫り来る時間がかなりじれったくなってきた頃。
アクアは三十番目の受験生が呼ばれた辺りでウォーミングアップを切り上げ、椅子に腰掛けて順番を待っていた。
それから、ほどなくして。
「次……三十二番、三十四番の方どうぞ」
番が回ってきた。今一度、クジの紙を取り出して番号を確認。腰掛けていた椅子から立ち上り、前を行く三十二番の男子学生の後に続いて、扉の外へと踏み出した。
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