プロローグ

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 彼には、成さなければならないことがある。  青年は祈りを捧げるように目を瞑り、俯けていた顔を上げた。  淀みのない瞳をもう一度亡骸に向けてから、彼はそれを背に歩き出した。  強い意志を宿したその瞳は揺るがず、ただあの扉を見据えていた。  
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