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「とにかく、何でこんな時間に?またあの夢でも見たの?」
蓮子は肘をついて言う
とてもだらしないポーズだ。写真を撮って誰かに見せたいくらいだ
「ええ、また変な夢よ。現実味があるのに現実じゃない夢・・・」
先程まで見ていた夢はいつもより違和感があった
だが、目が醒めてから大分時間が経っていたため、内容を思い出すことはできない
できれば思い出したくないというのもあるが
「最近見る回数増えてない?そのうちメリーが向こう側(幻想郷)に行っちゃうんじゃ」
蓮子は心配そうにこちらを見る
そんな顔を見ると少し弄りたくなってしまう
弄らないけど
「大丈夫よ。夢と現実の境目が曖昧にならなければ、だけど」
私は手をひらひらさせながら言う
向こう側に行くのは蓮子と一緒じゃないと意味がない
秘封倶楽部は二人で一つのサークルで、向こう側に行くのは私の目標ではなく、秘封倶楽部の目標。二人一緒じゃないと目標を達成したことにはならない
だから、今日も蓮子を誘う
「気分転換に夜の散歩に行かない?」
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