しゅいろ

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教室の窓から、随分涼しくなった風が吹き込んでくる。 窓を開けたのは僕の彼女。 桃井ゆきな。 そこから見える校庭にいる学生や、側道の並木道、雑然と停められた駐輪場の自転車までもが、暮れてきた日によって目に眩しい程の朱色に染め上げられている。
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