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「大好きな神前君の顔を見たら治っちゃった☆」
「黙れ!
つーか、やっぱり余裕あるんじゃねーか!」
愛に向かって怒声を放つ翔太。
「なぁ」
不意に聞こえてきた声。
その声の主である茉美を振り向く翔太。
「どうした井上さん。
言っておくが俺は富士山如きじゃ騒がねーぞ?」
「……実はな」
そう言って――。
茉美は真剣な表情と共に窓の外を振り向いた。
「今日の富士山……傘雲被ってる」
「マジで!?」
驚愕の声を上げると共に椅子から立ち上がって茉美の席から窓の外を見る翔太。
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