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買い物から帰って来たフィリスはさっさとベッドで寝息を立てていた。
「相変わらず早い」
ジャックは苦笑しながら、フィリスを起こさないようにとゆっくりベッドから離れたのだが、よくよく考えればネズミの足音は聞こえる程ものではないじゃないか。
「ジャック、大変だよ!?」
その時、大きないくつかの声がジャックの耳を刺激する。
そこにいたのは三匹のネズミで三匹とも一斉にジャックに何かを言い放ち、マシンガンのようだ。
「何か言ってるかわからないから一人ずつ話してくれよ!?」
「だから、ネズミ取りにネズミが捕まってるんだよ!?」
「早くしないと殺されちゃう!」
「なんだって!?」
それを聞いたジャックは三匹と急いで走り出す。
ネズミ取りが仕掛けてあるのは、この屋根裏部屋に繋がる階段だ。
ジャックがそこにたどり着くと、ネズミ達がネズミ取りを囲むようにして群がっていた。
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