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「ジャック、早く早く!」
ジャックはネズミ取りの前にやって来ると、中の様子を見た。
小太りなネズミが一匹、中で震えている。
「今出してやるからな!」
ジャックはネズミ取りの蓋を器用に開けるとその中へ入って行く。
小太りなネズミは震えながらも警戒をしているようだった。
「大丈夫、皆仲間だよ」
「仲間?」
「仲間さ!俺はジャック、早くこんな所から出ようぜ?」
「う、うん!」
打ち解けることの出来たジャックは小太りなネズミと共にネズミ取りから出ていく。
皆も彼を歓迎していた。
「そうだ、名前を考えてやらないと!」
「名前!僕に名前をつけてくれるの?」
「決まった!お前は今日からガスだ」
彼はガスという名前が気に入ったのか嬉しそうに何度も呟いていた。
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