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たった今、フィリスの目の前で大好きな父親が息を引き取った。
原因はやはり病だと言う。
「父さん…父さん…なんで死んじゃったの…?」
大量の涙を眼から溢しながらフィリスは泣き叫んだ。
フィリスには母がいない。
でもそれは過去のことであり、母の死後に父がフィリスの為に再婚をした。
しかし、フィリスは新たな生活に慣れることが出来なかったと言うのに、支えであった大好きな父が死んだのだ。
その後、まだ立ち直ることの出来ないフィリスは継母達に奴隷のように働かされるようになる。
「早くご飯を作って」
「屋敷全体の掃除が終わってないわよ?」
「洗濯はまだ?」
フィリスにかけられる言葉はそれだけだった。
そんな中でフィリスは表情は無、声を発することなくロボットのようにひたすら働き続ける。
そして、夜になるとベッドに寝そべって天井を見つめるのだった。
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